わずか「5分」。
空き巣が自宅に侵入し、逃走するまでの時間です。5分もあれば、空き巣はあなたの住宅内をめちゃくちゃに荒らし、財産を奪って遠くまで逃げることができるのです。
室内を物色する時間は5分以内。あっという間に盗み出し、逃走してしまいます。
出展:セコム防犯ブログ|空き巣が狙う時間帯と侵入の手口とは?
学生や社会人であれば、朝から夕方まで外出するため、空き巣に犯行の時間をたっぷり用意していることになります。
専業主婦も油断してはなりません。スーパーに買い物に行くにも、最低でも20~30分は家を空けるでしょう。
空き巣は、私たちの行動をよく観察しています。「いつ外出し、いつ盗めるのか?」よく勉強し、犯行に及びます。
では、そんな侵入のプロに対して、私たち素人はどう対処するべきなのか?この記事で空き巣の対策をご紹介します。
対策1:戸締りをする
基本中の基本です。「当たり前だろ」と思われるかもしれません。ですが、無視できないデータがあります。
警察庁の調べによると、空き巣被害の43.6%が、無締り(戸締りをしていない)ときに起きていると言います。
犯人は、ガラスを割ったわけでも、カギをこじ開けたわけでもありません。私たちの不注意が、空き巣を家へと迎い入れてしまっているのです。
在宅時も戸締りを
空き巣は、外出時だけに家に侵入するわけではありません。在宅中も犯行を狙っています。
実際、空き巣被害の約3割は在宅時に起きています。
あなたが家でくつろいでいるとき、そっと侵入し、家の中を物色するのです。「もしそのとき、犯人に出くわしたら…」と考えると、かなり恐ろしいですよね。
今ここで、家の中を見渡してみましょう。
隣の部屋や2階の窓のカギ、空いていませんか?
玄関のドア、カギは掛けていますか?
外出時・在宅時に関係なく、できる限り戸締りをしてください。
対策2:防犯フィルムを貼る
警視庁の調べによると、空き巣の侵入手口に多いのが、無締りに次いで「窓のガラス破り」です。
窓を破られないためには、防犯フィルムを貼ってください。防犯フィルムは、どこで買っても構いません。Amazon でも、近くのホームセンターでもOK。
大切なのは、「窓に防犯フィルムを貼る」という行為です。
貼るだけで、犯人は「この家は防犯意識が高い」と思い、侵入をあきらめます。もっと簡単に侵入できそうな家は、いくらでもあります。
なぜ、窓が狙われるのか?
窓は自宅内部の様子が分かりやすく、さらにハンマーで殴れば簡単に割れる欠点があるのです。さらに、窓は玄関よりも人目に付かないところにもあります。
この欠点だらけの窓を、空き巣が使わない手はありません。窓を破るハンマーなんて、ホームセンターで買えますから。
対策3:防犯アラームを設置する
空き巣が嫌がるのは、「侵入の難しそうな家」と「音」の2点。
特に、犯人は音に敏感です。小さなお子さんのための「防犯ブザー」が活躍しているように、住宅でも防犯アラームは効果的。
周囲の住民に一斉に異変を知られるアラーム音が鳴り響けば、犯行をあきらめて一目散に逃げるでしょう。
ただし、誤作動で鳴ると、周辺住民に対して迷惑を掛けることもあります。
防犯効果が高い分、デメリットも大きいと言えます。デメリットを十分に理解したうえで、購入してください。
対策4:玄関からの侵入を防ぐ
私は一度、玄関のカギをなくし、家に入れなくなったことがあります。
仕方なくカギを開ける業者を呼んで、玄関を開けてもらいました。
そのときに驚いたのが、いとも簡単に玄関のカギを開けるプロの技。見事なものです。カギを壊すことなく、素早く玄関が空いたのです。
鮮やかさに驚かされる一方、恐怖も感じました。「こんなに簡単に玄関って空いてしまうものか」と。
サムターンのガードをする
業者の解錠の手口は、「サムターン回し」でした。
ドアスコープを外から空けて、穴から長い棒を通し、ドアのカギのつまみをクルッと回します。
ドアススコープは、外からでもすぐに空けられます。みなさんも試してみてください。回すだけです。我が家は5秒で空きましたよ。郵便受けからもサムターン回しは可能です。
サムターン回しをブロックするなら、「サムターンカバー」を設置しましょう。安価ですぐに取り付けられます。
ピッキングを防止する
サムターン回しのほかに、もっと簡単に玄関のカギを開ける方法があります。「ピッキング」です。
鍵穴に専用の工具を差し込み、内部のピンを操作して不正に解錠する方法です。玄関が空くのに1分も掛かりません。
最近の住宅であれば安心ですが、古い住宅に住んでいる方は要注意。「ディスクタンブラー錠」「ピンタンブラー錠」は、ピッキングに適した鍵です。
ディスクタンブラー(ピンタンブラー)は、カギの外側にギザギザが付いた形状が目印。このカギを使っているなら、早急に変えることをおすすめします。賃貸なら大家に相談すること。
最近のカギ(外側にギザギザがないタイプ)は、ピッキングがしにくい構造になっています。
まとめ
自宅が空き巣に狙われないための対策をまとめます。
対策 | ポイント |
常に戸締りを意識 | 在宅時もしっかり施錠 |
窓の侵入を防ぐ | 防犯フィルムを貼って防犯意識もアピール |
音で撃退する | 誤作動に気を付ける |
玄関の侵入を防ぐ | サムターンガードをする・古い鍵は交換する |
「まさか自分が」なんて考えているあなた。大切な財産、誰かに狙われているかもしれませんよ。